006.QUILT

(写真はohio starという紋様のキルト額)
キルトは、イギリスからの移民と共に、新大陸アメリカへ渡ってきました。
当時のアメリカは織物の輸入も少なく、どんなに小さな切れ端でも活用させなければなりませんでした。
また、新大陸の厳しい気候や激しい労働も、キルトを発達させた要因です。
ベッドは一日の苦しい労働から解放してくれる唯一の場所であり、
キルトは厳しい寒さから身を守ってくれる必需品でした。
開拓地の冬の気温は-20℃にも下がります。
キルトを5枚も重ねて眠らなければ睡眠中に凍死してしまうことも珍しい話ではなかったのです。
初期のアメリカのキルトはイギリスのものと区別出来ないほどよく似ていますが、
新大陸の異なった環境は、アメリカ独特のキルトのパターンや作り方を生み出していきました。
(ちなみにイギリスでは、キルトに代わって羊毛の
ブランケットが発達し、キルトの人気は下がってしまいました。)
パッチワーク・パターンの名称も、その自然、宗教、政治、歴史的イベント、
そして、彼らの日常生活を反映して面白いものがあります。
(写真はshoo Fly紋様の壁掛けとベッドカバー)
◆ Amish Quilt ◆
地域的な特徴もアメリカンキルトでは顕著にみられます。
ペンシルバニア・ダッチ・キルトは、そのドイツ文化的遺産が色使いやモチーフに明確に見られます。
ハワイアンキルトでは一枚の布からなるパッチワーク、アップリケに巧みな鋏さばきを見ることができます。
アメリカン・キルトの中でも、芸術的に最も高く評価されているものとして、
アーミッシュ・キルトがあります。
アーミッシュ・キルトとは、キリスト教プロテスタントのアーミッシュ派の人々によって作られたキルトのことで、
彼らの宗教上の信条からプリント地やストライプ、チェックなどの装飾的な布地を一切用いず、
独特のアーミッシュカラーの無地の布を使って思いがけない大胆な色の組合わせをみせてくれます。
初めて見る方は、その色合いを少し奇異に感じるかも知れませんが、
一度その特徴的な色使いに魅せられると、飽きることはありません。
芸術家やキルトのコレクターは、今でも芸術性の高いアーミッシュキルトを探し求めているのです。

(写真はSunshine&Shadows紋様の壁掛け)










